蟹べこの旅備忘録

本州北端の限界過疎集落から海外に高跳びした備忘録など

2018年ドナウ川クリスマスマーケット(その6)

2018/12/18

ブラチスラヴァBTS

 

 

ブラチスラヴァは日本人には非常に馴染みが薄い場所ですが、ウィーンから列車で1時間半もあれば着いてしまう隣国スロバキアの街です。夏場はドナウ川の舟下りでアクセスすることも可能ですが、冬季は土日のみの運航で平日はバスか列車しかありません。

 

ということで列車にしました。

 

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ウィーンhbfからはブラチスラヴァ行きREX(快速列車)が毎時一本ぐらい出ており、かなり利便性がいいです。それに加えて、当日券売機で”ブラチスラヴァチケット”なるものを買いましたが、往復の乗車券+ブラチスラヴァ市内のトラム、バスが一日乗り放題の当日限り有効の企画きっぷが16EURで購入できるので、一番リーズナブルに日帰り旅行ができるかと思います。

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車内はガラガラ。これで客車6両も繋いでるので、なんだか16EURの格安きっぷで乗るのが忍びない感じですが、気にしたら負けだと思います。

ちなみにこの写真の客車はスロバキアの車両。その他の車両はオーストリアの車両ですが、スロバキア車両のほうが天井が高くて高級感があります。好きな方に乗ればいいと思いますが、個人的にはスロバキア車両の方がいいかな。

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ブラチの駅です。面倒なのでブラチで略します。駅前でガンガンタバコ吹かしているおっさんグループに混ざってガンガンタバコ吹かせばいいと思います。なおジプシーみたいなお兄さんにタバコ一本くれって言われましたけど、残念ながら最後の一本火をつけたのでごめんねーフィニッシュ!って言ったら舌打ちされました。貰う立場で随分偉そうな。

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駅前にバスターミナルがあるので、93番系統のバスでZochovaまで行くとブラチの旧市街方面です。結構な頻度で出ているので待っていればそのうち93番が来ます。スコダの新しいバスで旧共産圏なのを実感します。

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旧市街の中に入るとトラムも走っています。真っ赤なタトラカーやチェコと同じ色づかいのタトラカーが来ますが、Kapucínskaの電停からブラチ城を絡めて撮るのが一番いい感じです。

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電停の近くから階段を降りるとミハエル門。武器弾薬の保管庫としても活用したらしく、ブラチの旧市街にいくつかあった門で最後に一つだけ現存したそう。その他は破壊されてしまったとな。

ブラチに限らず、ヨーロッパの旧市街は近代の戦争以前に覇権争いが頻発していて、その都度破壊されたり撤去されたりと忙しない歴史があるので、現存しているものでも近代に改修復元されていたり、そのもの自体が無かったりするので難しいですね。これは14世紀から一応この形で現存しているそうです。

ところでこの街、基本的に歩行者天国で非常に歩きやすいのでおすすめします。坂が多いのでちょっとしんどいですが、車がいないと好き勝手歩けるので、アテネの商店街然りホコ天はありがたいですね。

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ミハエル門からまっすぐ歩くとご多分に漏れずクリスマスマーケットがありました。

観光客向けよりかは地元民向けの品揃え中心です。グリューワインもありますので、適当に飲み食いする分には人も少なくいいかもしれません。

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ところでこの広場はフラヴネー広場という名前なのですが、在スロバキア日本大使館が超一等地にあります。そしてクリスマスマーケットの会場。ということで、大使館では国旗が掲揚されていますが、クリスマスマーケットと日本の日の丸、中々ありそうで無い組み合わせで面白いです。

なお大使館には日本語で「用がないなら来るな(意訳)」と書いてありますので、当然ながら観光途中にお茶しに入るのはやめたほうがいいと思います。緊急時はここにある、という感じで覚えておけばいいかもですね。当然でありますが。

 

ところでチェココルナとハンガリーフォリントが地味に余ってしまっていたので、どこかでユーロに両替したいなあと思っていたのですが、広場からもほど近いところに両替屋があったのでここで両替しました。コインもOKでかなり両レート、手数料もほぼゼロに近いのでおすすめです。逆にウィーンから東欧に行く人もユーロをここでチェンジしておけば安心かもしれません。

いかんせんクリスマスマーケットや地元の商店なんかではカードNGのところも多いですし、ひたすらカードだけ、というのはあまりオススメはしません。やっぱりキャッシュは気持ちなんぼか持ってたほうがいいと実感します。

 

■ラーメン和

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昼飯時になったので、適当にスマホで調べたら美味しいラーメン屋があるらしいので、いい加減芋とパンに飽きてきた頃、ぶらっと入ってみました。

スロバキアという知名度イマイチな国なのに、店に入ったら「いらっしゃいませー」と威勢のいい声。ああ日本だ。

色々メニューがありましたが、無難にSpecial醤油ラーメンを頼んでみました。14EURぐらい。お値段ちょっと高めですが、海外でこの値段は割と良心的だと思います。

出てきたラーメン、実は大して期待していなかったのですが、普通に日本で食べるうまいラーメンでびっくりした。東京あたりで普通に一杯1,000円ぐらいするラーメンそのもの。ついでにライスを頼んだらジャポニカ米。幸せ。

 

最近ヨーロッパでも日本食ブームですが、寿司とかそういうのがメインですし、ラーメンも微妙なものが多いそうですが、このラーメンはもしかするとヨーロッパで一番うまい「普通のラーメン」かもしれません。いやはや、この値段でこのクオリティ、相当ご苦労なさっているかと思いますが、ぜひこの味を絶やさずに頑張っていただきたいです。 

 

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ブラチスラヴァ城。外から見ると殺風景ですね…

きっと晴れた日には可愛らしいお城として見えるかもしれません。坂道登るのが面倒で寒かったので、今回は外見だけ。

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ドナウ川沿いにトラムが走っています。遊歩道もあって、近くから観光クルーズの船も出ていますが、寒いので今度の機会にします。雪はないけどチクチクする寒さで同行者が震え死にそうになっていたので、駅に戻ってウィーンに帰ります。

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駅に戻ると客車が泊まっていました。ボロそうな機関車…

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我々が乗るのは行きと同じウィーンhbf行きのREX。どことなく函館駅っぽい感じ。

ウィーンの華やかさに比べるとかなり地味というか暗さを感じます。やっぱり経済がそれほど動いていないのかしら。

我々はウィーンカードなる観光用のフリーパスも所持していたので、ウィーン市内の小駅で途中下車をしてぶらぶらすることにしましたが、ウィーンに戻るといい天気に回復していたので撮り鉄することに。

 

Praterkai bfが中々良さげなロケーションでしたので、ここで撮影することにしました。

良さげなロケーションというか、新札幌駅のロケーションそのまま。本当に新札幌の札幌方。なので、新札です。

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日没近くで光線がかなり辛い位置ですが、貨物列車がどんどこ来てくれるので飽きません。凸のシングルアームパンタの材木列車とか熱くないですか?凸は弘南鉄道でしか実際に見たことがないのでもうそれはテンションアップです。

が、ここで日没営業終了なので撤収します。だいたい1時間ぐらい撮影しましたが、10分に一本ぐらいは平均して何かが来るので暇つぶしにはいいと思います。

 

ところで。

ウィーンにいるのにウィーンの観光地は?とお思いでしょうが、ウィーンはあくまでもコンサートを聞きに来たので、観光地を一切見ていません。飲み屋とコンサートとクリスマスマーケットぐらいしか見ていません。

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せめてもと思って、ホテルに戻った後に国立歌劇場の写真だけは撮っておきました。

日本人の女子大生っぽい集団がキャッキャウフフしていましたが、仏頂面でトラムに乗るわ明後日の方向向いて写真撮るわでだいぶよくわからない人に見えたと思います。

基本的に海外で日本語が聞こえるとがっかりする人種なので仕方がないですね。

 

~その7に続く~