蟹べこの旅備忘録

本州北端の限界過疎集落から海外に高跳びした備忘録など

2018エーゲ海バカンス(その3)

2018/6/3 ミコノス島→サントリーニ島

 

ミコノス島の朝は非常に遅いです。朝9時に起きて朝飯を食べに街に出ると誰もいません。静かにゆっくりと街の時間が流れています。バカンス客は夜な夜なクラブで騒いでこの時間は誰も出歩かないようです。

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朝は手短に近所にあったパン屋でクロワッサンとコーヒー。泊まったホテルは朝飯なししか選択肢が無いのですが、近所にパン屋やピザ屋があって朝から営業しているので特段問題はありません。

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時間はたっぷりあるので、また散歩をします。10時前なのに全然人がいないので、ある意味歩きやすいかもしれません。リトルベニスまでは歩いても15分かからないので、ぐるっと中心街を散歩するにはちょうどいい時間と距離です。

そんなこんだしているうちに時間になったので、ホテルを出発します。ホストマザーのマリアさんがバス乗り場まで見送ってあげると言ってくれたので、バス乗り場まで一緒に行くことになりました。

で、マリアさんがバス代出してあげるから気をつけて、またおいで!と太っ腹な対応。本当にこの島はバカンス地言えども人情深くていい島です。お言葉に甘えてフェリーターミナルまでバスに乗りました。

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ところでこの島はそれほど大きくは無いので、狭隘な道が続くのですが、遠慮なく観光バスタイプの大型車が路線バスで走っています。

そもそもとしてバスターミナルが激狭で、目の前にあるカフェの客席ギリギリまで詰めて止める程度に狭いのですが、ラフな運転手はあーでもないこーでもないと電話しつつ、運転手の趣味?の音楽をガンガン掛けて突っ込んでいきます。とことんフリーダムですが、それもまた面白いです。

 

【ミコノス島・ニューポート】

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ミコノス島発着の大型船は島の外れにあるニューポートからです。大変多くの客が船の到着を待っていますが、今回はDirectFerryでネット発券出来る船を選んでおいたので、特段チケットを購入したり引き換えたりする必要はありません。

というか、港にも各社の窓口があるのですが、基本的に大混雑しているので、日本で事前決済・事前発券が賢いと思います。

ちなみに今回はゴールデンスターフェリーを選びましたが、チェックインは必ず必要で、スマホから船会社のサイトにアクセスして、PNRとネームを入れてチェックインすると、QRコードが表示されるので、それをスクショして保存するとチェックイン完了。乗船時に係員に見せるとQRコードをスキャンして乗船手続完了となります。

会社によっては先の通り窓口でチェックインが必要だったり、チケットの引換が必要だったりと二度手間になる会社もあるので、事前に調べて置かないと最悪乗れないこともあるので要注意です。

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今回はドケチ貧乏旅行なので、各社の中で一番安い離島各駅停車かつ在来船、更に一番安いチケットを購入しました。ミコノス島→サントリーニ島で約6000円。繁忙期なのでかなり高いですが、これが最安値。

このチケット、座席ありかと思っていたのですが、なんと座席なしデッキのみ自由席というなかなかハードなランクだったことが乗船後に判明。これが最高によかった結果オーライだったのが幸いで・・・

なお、このゴールデンスターフェリーはなんと日本の中古船。佐渡汽船のこがね丸を魔改造して、エーゲ海航路で現役バリバリ頑張っているんですね。エーゲ海には日本の中古船が沢山動いているので、もし日本の船に興味があれば、ネットで調べて狙って乗るのもありだと思います。

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12時45分時刻どおりにミコノス島を出港。入口の係員に言われるがままサロン席に行って座るものの、あんたの席は外!アウトサイドデッキ!チケットにデッキって書いてあるでしょ!って言われて室内から追い出されてしまったので、デッキに移動です。

ミコノス島からパロス、ナクソス、イオスの各島に寄港しながらサントリーニ島まで向かいます。

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このデッキ席、外れかなと思ったのですが、さんさんと降り注ぐエーゲ海の太陽が非常に気持ちよく、ひたすら日光浴しながら移動できるので実は大当たり席のようです。

靴を脱いで、上半身裸で日光浴をする人が多いので、それに混ざってエーゲ海を見ながらひたすら日光浴です。最高に気持ちいい。そしてデッキのスタンドでビールが売ってある。罪深いフェリーです。

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のらりくらりゆっくり進む船ですが、ガンガン高速船に抜かされていきます。特に急がない旅なので、ゆっくり景色を見ながら日光浴します。

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島に立ち寄ると室内からも景色を見に乗客がデッキに集まってきます。

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各港は基本的に小さいので、入れ代わり立ち代わりで船が発着します。結構な頻度で発着するので必ず船の入港と出港がきれいに重なります。お互い手を降ってみたりとか。

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立ち寄る島々で色々な表情があります。ミコノスとサントリーニは最近日本でも知名度が上がってきましたが、まだまだナクソスなんかは知名度が低いので、穴場的な島かもしれませんね。

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小型の高速船は60km/hでかっ飛ばすようです。運賃はめっちゃ高いけど速い。

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だいたい一時間に一回ペースで島に寄港して行きます。約5時間の船旅ですが、ゆっくりエーゲ海の太陽を浴びて物凄く気持ちよかったです。先を急ぐ高速船もありですが、旅程に余裕があるならば在来船のオープンデッキを強くおすすめします。

この上ない贅沢な5時間が楽しめます。

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サントリーニ島に着く頃にはだいぶ太陽も傾いてきました。黄金色に輝くサントリーニのニューポートとこがね丸、ではなくスーパーフェリー。

ちなみに、サントリーニ島のニューポートからは船に接続するバスが出ています。つづら折りになった崖の上を登るにはバスかタクシーしか事実上手段がありませんので、接岸・下船したら「ティラ」と運転手が叫んでいるバスに乗るとOKです。

運賃は2EURちょっとなので、バスをおすすめします。なお、行き先はギリシャ語で書いてあるので、躊躇なくティラ?アイランドセントラル?と聞いてバスに乗り込まないと席が無いので注意。

 

【サンセットホテル】

www.tripadvisor.jp

 

サントリーニ島の中心街からちょっと奥、イロステファニにあるその名もズバリサンセットホテルを手配しました。貧乏旅行にしてはかなり値段が張るホテルですが、サントリーニ島のホテル自体が超高級ホテルばかりで一泊20万は下らないので、かなり格安な部類に入ります。

ケチなので中心街から歩きましたが、これも素直にバスを使えばよかったですね、中心街から石畳と階段が続くので、間違いなくバスかタクシーを使ったほうがいいです。

家族経営のホテルのようで、かなりラフな若夫婦が受付してくれました。暑いからワイン飲む?ってサービスしてくれてありがたや。

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なんと言っても、自分の部屋の前からこの絶景を独占できるの、多分人生の中で一番贅沢な景色のホテルです。やすいと言いつつ一泊2万ぐらいしますので、いい意味で期待通りでした。

この日はだいぶ日も傾いてきていたので、ホテルで世界一美しいと言われるサントリーニ島のサンセットを眺めることにしました。

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ヨーロッパ随一のバカンス地だけあって、この島の人はかなり贅沢な時間の使い方をしています。これは確かに絶景でリピーターが多いわけです。

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サントリーニ島名産のサントリーニワインで乾杯です。爽やかでフルーティーな美味しいワインですが、この島でとれたぶどうを使っていて、島だけしか流通しない希少なワインだそうです。絶景を眺めながら冷えたワインでゆっくり日没を眺めるの、贅沢すぎますね。

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この日は残念ながら水平線に雲が出てしまったのですが、日没後に太陽と雲の屈折で非常に幻想的な色合いになりました。とんでもない色彩感。この色は日本で見ることは絶対ないと思います。

 

いかんせん自分の部屋の前からこの絶景なので、納得するまでひたすら眺めていられます。この日は近くのギリシャ料理屋で肉料理を食べて就寝。いい風景を眺めるだけの一日、悪くないです。

 

(その4に続く)