2018エーゲ海バカンス(その6)
いいところまで記事を仕上げておきながら、とんでもなく忙しくて放置していました…
2018/6/6
ギリシャ最終日です。せっかくギリシャに来たならばアテネの遺跡なんかを見ておきたいと思ったので、飛行機を夕方便にして明るい時間は観光することにしました。
ホテルの朝食はルームサービス。今回の旅は貧乏旅行のはずですが、朝食は全てルームサービスでした。お部屋でゆっくりお召し上がりくださいというスタイルが多くて、一人旅に寛容なお国柄だなと思います。
ホテルで荷物を預かってもらい、目指すはアクロポリスの丘。街の中心から程近い丘にあるので、地図を見なくともすぐ先に見える丘を目指せば辿り着けそう、とものすごく適当な発想で歩きます。
交通機関を使ってもいいのですが、ここは夏のアテネ。サンサンと降り注ぐ南欧の太陽光を浴びながら散歩気分でブラブラするのもありです。水も安いし。
しかしこの国は非常に猫が多いです。餌ちょうだいってすり寄ってくるんですが、あいにく貧乏旅行中で君たちと同じ捨て猫みたいな日本人なのであげられません。
アテネの街は壁に落書きが多いのですが、露天商が壁を利用してTシャツを売っていたり、落書きなのにアート並みに上手い絵だったりと面白いです。
海外を旅していると、壁落書きは高頻度で見るのですが、お下品な単語もあれば、政治主張もあれば、ただ単に思い思いなアート的な何かもあったりと見て面白いですよ。
歩くこと2時間、ようやく丘の近くまでやってきました。
狭い路地にタベルナが並んでいたりしますが、平日の昼前でゆるーい時間が流れています。よくも悪くもそういうお国柄ですし、朝から晩まで忙しい日本から見るととてもうらやましい光景でもあります。
丘の上に行くのには流石に道看板どおりに行かないといけないので、ひたすら丘を登り続けます。といってもなだらかな道を登るだけなので全然苦労しませんが。
途中にアクセサリーとか似顔絵とかの露天商がいたりして声をかけられますが、いかんせんギリシャ語で声をかけられてもわかりません。
丘を登りきった先はアレオパゴスの丘です。アテネの市内が一望できる見晴台ですし、後ろを向くとアクロポリスの丘が見えます。人が入れ代わり立ち代わりで出入りが激しいですが、岩が靴で磨かれてツルッツルになっているので、ゆっくり丘の先まで行ったほうが無難だと思います。
あと、水売りの人がいますが、ここで水を買っておくことを激しくおすすめします。
というのも、この先は売店が一つしかない上に、めちゃくちゃ混んでいるので熱中症になるよりかは1EURの水を水売りのおばちゃんから買ったほうがマシです。
一応きちんと冷やした水ですし、そこらで売っているペットボトルの水なので、特段心配はいらないと思いますが…
お世辞にも要領がいい国ではないので、アクロポリスの丘の入場券売り場は30分待ちぐらいでした。37度の炎天下で待つのは本当にしんどかったですが、日本から麦わら帽子を携えて行ったので麦わら帽子は必需品。ついでに家にあった適当な団扇をリュックに入れていたので、徐にリュックから取り出してパタパタ仰いでいたら何故か注目の的で貸して貸してと面白がられました。そういえば団扇とか扇子は日本文化、ぜひ日本の観光庁あたりは欧米で日本誘致キャンペーンをやるときは団扇なんかを販促品で配ったら喜ばれると思いますがどうでしょうか???
ちなみにアクロポリスの丘(世界遺産エリア)に入場する際にいくつかチケットがあるのですが、アクロポリスの丘だけサクッと見るのであれば一番安い20EURのチケットで問題ないと思います。貧乏旅行だと結構しんどい値段ですが、まあ「ギリシャに行ったか」と言われれば「行った」と言えるような観光地がアクロポリスの神殿なのでなけなしの現金でお支払いです。
入場券売り場の近くに唯一の売店があるのですが、フローズンレモンジュースが酷暑の身体に染み渡ります。この先は一切売店どころか水分補給出来るところが無いので、しっかり水分補給をしたほうが色々吉だと思います。
いかんせん灼熱地獄で太陽を遮るものが一切ないので…
イロド・アティコス音楽堂
世界最古のフェス会場とのことですが、実は現役だそうで。
時代を超えて今もフェスがバンバン開催されるのはロマンがありますね。ぜひこういうところでライブを聞いてみたいです。
ギリシャと言えば、的なギリシャで一番有名だと思われる遺跡ですが、大絶賛工事中というか財政難で工事中断中(苦笑)
足場はそのままだし、石を送る機械もそのままなので、魅力が9割減な気もしますが、これいつになったら修繕終わるのでしょうか。旅行会社で企画担当していたときから工事していたような・・・
丘の一番奥にはギリシャの国旗がなびいていました。雲ひとつ無い快晴にギリシャの国旗は爽やかで映えますね。やっぱり南欧は快晴で暑いのが一番です。
ギリシャの首都ですが、近代的な中に紀元前が融合する不思議な街。地下鉄の駅に遺跡が堂々と鎮座していたり、近代的なビルの隙間に遺跡があったり、都市開発は非常に難しくてコストが掛かりそうですが、上手い具合に紀元前と現代が同居している面白くて不思議な街という印象でした。
いつぞやから財政難で過激なデモやEU内で色々とありましたが、今は落ち着いていますし、観光客に優しい散歩にちょうどいい都市です。
うーんこのクレーン・・・
自撮り棒でセルフィーするカップルとかがたくさんいますが、全く関係ないので一眼で写真を撮っていると私達撮ってって声を掛けられてしまうのでもどかしいところ(笑)
まあ別に撮ってあげるのは問題ないので、何組かの記念写真を撮ってあげました。
日本みたいに頻繁に地震があると即倒壊しそうな構造ですが、この辺はめったに地震が起きないのでこんな感じで保存が出来るんですね。
クレーンやら足場やらが写らない構図を探すのに結構難儀しました。
NikonのD4sに14-24f/2.8で撮影していますが、逆光下でしっかりと空色を保持しながらシャドウも潰れないのはさすがの一言に尽きます。カメラだけはそこらへんの貧乏旅行人よりもガチで構えてしまうのが悲しい性。
一通りパルテノン神殿とアクロポリスの丘を見きったので、下の街に降りてきました。ギリシャと言えばオリーブの木が有名ですが、当然街の街路樹もオリーブの木です。
オリーブといえばオリーブオイルが有名ですが、オリーブの木で作る木工細工なんかも非常におすすめ。お土産でオリーブの木スプーンと灰皿を買いました。職人さんのハンドメイドなので、形とか色合いが色々あって見ているだけで面白いです。
その他に革製品なんかもお手頃価格で買うことが出来るので、下手に空港で買うよりも市内のお店でゆっくり見ながらお買い物がいいと思います。
恐らく混んでいそうという勝手な思いでだいぶ時間をずらして14時前にお昼ご飯にしたのですが、結構混んでいました。せっかくなのでタベルナでランチセットのガチョウ焼きを食べることにしました。テラス席は喫煙可なので思う存分タバコ吸えますし最高なんですが、このテラス席普通に道路上なんですよね。さも当たり前のように店の敷地として使っているの面白いです。
お隣はフランスからバカンスでやってきたご夫婦。鉄道マンらしく色々とお話をしました。昼からワインだビールだ堂々と飲めるのがヨーロッパのいいところですね。
そして炎天下歩いてカラカラの喉をビールで潤すのが最高すぎます。フランスにもまた行きたいですね。
お昼ご飯の後は更に街を歩きます。手品師だったりハーモニカおじさんだったり、買い物をしなくとも楽しめるのがいいところ。歩行者天国なので、ゆっくり散策が出来るのもいいですね。
リングパンの屋台なんかもありました。買い食いも出来るので、メインストリートのプラカ地区はゆっくり手ぶらで歩くのもありです。ただしスリが多いので、カバンとかリュックを持っている人は必ず前に抱えて用心してください。
ということで、半日でアテネをざっくり徒歩で散策しましたが、ホテルの女将さんにご挨拶をして荷物を受け取り、シンタグマ駅から地下鉄で空港へ向かいます。
券売機の前にスト予告が貼ってあって、ほーんストライキですかと相変わらずな印象です。ギリシャは本当にストライキが多い。日本にいると滅多にないですが、ギリシャは毎週スト決行している印象です。
で、空港行きの地下鉄に乗ったはいいのですが、数駅過ぎたところで突然肉声放送が入り車内がざわめき始めて、あまりにおかしいので隣のアテネ美女(?)に聞いたら「次の駅でストライキだからこの電車は運行中止ですってアハハ(意訳)」とのこと。
おい8日にストじゃねーのか!!!と切れている暇も無く、駅に着くなり電気消して全員降ろされてしまいました…
結局この地下鉄はさっさと引上線に引きこもってしまい、全然空港じゃない地下鉄の駅で宙ぶらりんになってしまいました・・・恐るべしギリシャ・・・
20分ぐらいしたところで、別組合の乗務員で運転する空港行きの地下鉄が来ました。これ飛行機の時間に相当余裕を持って利用しないと突然ストライキ宣告されて搭乗出来ませんでしたって有り得そうなので怖いです。
日本の感覚で時刻通りに列車が来て、きちんと行き先まで動くという当たり前を根本から覆されるので面白いイベントと言えばそうなんですが・・・
お帰りもおなじみカタール航空。アテネ線は妙に力を入れていて3本/日運行されているでアクセスしやすいですね。ATH→DOHは中国人団体でフルブッキング、機内は動物園状態でお湯を貰って突然自前のカップラーメンを食べ始めるおばちゃんがいたりとCAも苦笑いしながらのフライトでした。
というか機内食のバターだチーズだを全部カバンの中に押し込むの流石すぎます…
羽田からは青森までJALで帰ったので特段珍しくもなんでもないので省略します。
何れにせよ日本は6月の梅雨時でジメジメムシムシして非常に嫌な天気が続きますが、ギリシャはひたすらいい天気でカラッとしているので、梅雨逃れの逃避行にはおすすめです。ただしかなりきつい太陽光なので、必ずサングラスと団扇が必要です。
今回のトータルコストは約18万。すべて自分で手配して、極力最安値になるように3日ぐらい練ったのですが、ホテルをもっとケチれば10万少々で地方からも行けそうです。
仕事柄閑散期なので、有給も取りやすい6月に海外逃避行は癖になりそうですねぇ…
以上で2018年のバカンスでした。2019年はどこへ行こうかな???