【ミシュラン三ツ星】札幌 すし宮川
今年の東京は殺人的な暑さで参ってしまいますので、お盆休みで札幌へ行ってきました。お盆休みと言っても、たまたまお盆ぴったりに所定の休日が重なっただけですので、弾丸に近い行程です。
地味に就航してから乗る機会の無かったJALのA350-900ですが、折角ですので359のクラスJをお盆とは思えない価格で購入できました。今年のコロナ関連で航空会社も大変そうではあります。。。
↑A359はカタールとラタムの機材しか乗ったことが有りませんが、やはり静かで快適な機内でいい機材だと思います。クラスJはエコノミー以上、プレエコ未満と行った座席ですが、正直767や738のクラスJは一体何なのかと思うぐらいクオリティが上がっていて凄いです。
さて、今回の目的は2019年ミシュランガイドで三ツ星を獲得した「すし宮川」さんへお邪魔することです。
日本に34軒あるミシュラン三ツ星のレストランの内、寿司店は6軒。その中の一つに札幌円山にある「すし宮川」があります。
日本の中に数多とある寿司屋ですが、このお店はミシュラン三ツ星だけあって予約がほぼ取れないとのことですが、ダメ元で電話してみたところ奇跡的に予約が取れたので、このチャンスは逃すまいと行ってまいりました。
お店は札幌市営地下鉄東西線の円山公園駅から徒歩3分程度ですので、アクセスがしやすいのもポイント。
【お店の情報】
店名:すし宮川
住所:札幌市中央区南1条西24丁目1-30 丸山OCTBLD1F
電話:011-613-2221(予約はAM11時~PM17時)
行き方:札幌市営地下鉄東西線 円山公園駅4番出口から徒歩3分程度
(お店の横がピタットハウスです)
予算:一人2万円~
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メニューは原則「おまかせコース」のみで、17時からと19時半からの二部制。
今回は19時半からの二部で予約が取れましたので、ホテルに荷物を置いてから伺いました。
重厚なお店構えというよりかは、スタイリッシュな和モダンなお店構えです。
ミシュラン三ツ星のお店は初めてですが、入り口に着くとスタッフの方が気づいてくれて、向こうから扉を開けてくれるのは流石です。細やかなところまで気遣いをするあたり、ミシュランガイドの調査員はしっかり見ているからこその格付けなのかと思いました。
↑大将の宮川政明さん。銀座のよしたけ等で修行を積まれたそうです。
一見にも常連にも別け隔てなく接してくれて、穏やかな感じが居心地の良さに繋がっていると思いました。二番手さん以下も穏やかな感じでニコニコしているのもいいですね。お人柄の良さが隅々まで行き渡っていて凄いと思いました。
↑日本酒のおちょこは自分の好きな器を選ぶことが出来ます。しかも銘柄が変わればその都度好きな器を選ぶことが出来ます。
日本酒は道内のものはありませんでしたが、我がふるさと青森は西田酒店の田酒特純がありましたので、迷わず注文です。
突き出しはニシンと茄子と紫蘇の和え物から。素材が喧嘩すること無く、見事な味のハーモニーは大変考え抜かれたものだと感じました。
今年の札幌は大変暑いですので、こういう冷たい和え物は暑い夜に最高です。
静岡産イサキと鬼おろし
鬼おろしで素材の味が消えるのかなと思いましたが、これまたしっかりとイサキの味を殺さない程度で、さっぱりとした味わいで美味しかったです。
日本酒とも合う一品でした。
ウニとトマトは絶対合わないと思いましたが、これが実に合うのです。
トマトのほのかな酸味と、ウニの濃厚な味わいが口の中に広がります。
北海道の短い夏を冷製ジュレで見事に表した一品です。
続いて握り。
大畑のマグロ赤身から始まります。マグロの赤身と言っても、いろいろな部位がありますが、これは頭に近い部分で間違い有りません。
脂身が一切ないということは、マグロそのものの味わいを楽しむことが出来ますし、赤酢のシャリとも非常に合う一品でした。
同じく大畑のマグロのトロ
霜降り肉レベルのトロは久しぶりにいただきました。
赤身のしっかりとした味わいとは対になる、濃厚な脂身が口の中でとろけます。
築地改め豊洲の石司さんが仲卸だそうですが、いい品をしっかり目利きして降ろしていると感じました。さすがです。
ウニとアワビの煮汁の小鉢
ウニの濃厚な味とアワビのクリーミィな煮汁が絶妙に合います。
和食というよりフレンチの一品といった感じで、個人的にパスタソースで是非やってみたい最高の組み合わせです。
ちなみに他にもコースは続きますが、あまり全部出しすぎても面白みが無いかなと思いますので、個人的に大変美味しかったものをチョイスしました。
冒頭に原則おすすめコースのみ、と記しましたが、コースが終わったあとにリクエストベースで握りや巻物をお願いできるときもあるようです。
追加で「ねぎとろ」をお願いしてみましたが、きちんとマグロの背骨のあたりから取ったものにネギを薬味で和えているもので、久しぶりに本物のねぎとろをいただきました。(スーパーで売っているものは油脂を混ぜ合わせているものが殆どです)
ゆっくり味わっていたらいつの間にか22時を過ぎていて、2時間半もお店にいたことを忘れるぐらい堪能できました。
落ち着いた雰囲気、しかし堅苦しい落ち着きでは無く、肩の力を抜いて美味しいものを食べていただきたいという大将以下の思いが大変伝わってきました。
↑最後に大将以下スタッフの皆様
素材同士が仲良く口の中でハーモニーを奏でるお料理は本当に絶品でした。
色々苦労されながら考え抜かれたものだと思います。
予約は中々、というかほぼ取れないお店ですが、また是非訪れたいお店でした。
ちなみに、最後お店を去るときはお願いをしたわけでもなく、お店のみなさんがお見送りしてくれました。これは本当にびっくりしました。
おもてなしとはどういうものか、というのも様々な面で改めて勉強になる一日でした。
(2020/08/11訪問)